捻挫に冷却シートは効果があるの?正しい打撲の応急処置も教えます!

捻挫は日常生活でよく起きるケガです。スポーツをしているときなどに捻挫してしまったことのある方も、きっとたくさんいらっしゃいますよね。

さて、どこか身体が熱を持っているときに手軽に使われるのが冷却シートです。「冷えピタ(ライオン)」「熱さまシート(小林製薬)」「デコデコクール(久光製薬)」などが有名ですよね。では捻挫の応急処置に冷却シートは効果があるのでしょうか?

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そもそも捻挫とは?

捻挫の応急処置に冷却シートは効果があるのかを考えていく前に、まずは捻挫がどのようなケガなのかを理解しておきましょう。

そもそも捻挫とは、骨と骨を繋いでいる関節部分(靭帯・腱・軟骨など)に、運動許容範囲を超えた負荷がかかることで起きるケガです。身体の関節のある部位ならどこでも起きる可能性がありますが、実際には足首や手首などで発生しやすいケガです。

捻挫は少なからず内出血炎症を引き起こします。そのため、捻挫をすると関節周辺に痛みや腫れが発生するのです。

また、捻挫にもさまざまな損傷レベルがあります。一時的に靭帯が伸びているだけの軽傷のケースが多いのですが、部分的に靭帯が切れているような重傷のケースも少なくありません。また、単なる捻挫だと思っていたら、靱帯断裂・脱臼・骨折を伴っていることもあります。

捻挫の応急処置に冷却シートは効果があるの?

冷却シートはジェルの蒸発熱の作用を利用することで冷感を得る医療用商品です。「冷えピタ(ライオン)」「熱さまシート(小林製薬)」「デコデコクール(久光製薬)」などが代表的ですね。では捻挫の応急処置に冷却シートは効果があるのでしょうか?

確かに捻挫の応急処置ではすぐ患部を冷却することが大切です。そのため、ついつい捻挫の応急処置として冷却シートを貼る方もいらっしゃるようです。

しかし、実は捻挫の応急処置として冷却シートはあまり意味がありません。

というのも、冷却シートを貼ったときのひんやりとした感覚はメントールという成分による影響がほとんどで、実際にはあまり患部の熱を下げてくれないからです。つまり、捻挫の応急処置として炎症や内出血を十分に抑えるだけの冷却効果はないのです。

実際の医療現場において、患者さんの身体の熱を下げたいときに冷却シートを使うことはありません。たいていは氷水や保冷剤を使います。市販の冷却シートにほとんど熱を下げる効果がない何よりの証拠と言えるでしょう。

もちろん風邪で熱があるときなどに冷却シートを使うのはよいですが、捻挫の応急処置として冷却シートは適していません。決して冷却シートは万能ではないことを覚えておきましょう。

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正しい捻挫の応急処置とは?

捻挫の応急処置に冷却シートは向いていないのでした。では実際に捻挫をしたらどのように応急処置をしたらよいのでしょうか?

もしあなたが何らかのアクシデントで捻挫をしてしまったら「RICE処置(ライスしょち)」を思い出してください。RICE処置とは応急処置の基本で、下記の4つの原則の頭文字をとったものです。

①Rest(安静にする)
②Ice(冷却する)
③Compression(圧迫・固定する)
④Elevation(挙上する)

Rest(安静にする)

もしスポーツをしているときなどに捻挫をしてしまったら、まずは安静にしましょう。無理に運動を続けたりすると、内出血や炎症が悪化してしまいます。また、患部を無闇にさわらないようにします。

Ice(冷却する)

捻挫の応急処置で最も重要なのが冷却(アイシング)です。すぐに患部を冷却することで、内出血や炎症を最小限に抑えることができます。もし足首や手首を捻挫してしまったら、できるだけ迅速に患部を冷却するようにしましょう。

具体的にはキンキンに冷えた氷水の入ったバケツを用意します。そして、そこに約10~15分ほど患部を入れているがよいです。また、氷をたっぷりと入れたビニール袋(2重・3重にするとよい)などで患部を冷やすのでもOKです。

すぐに氷を用意できない場合には、流したままにした水道水に患部をつけることでも、一定の冷却効果を得ることができます。

Compression(圧迫・固定する)

捻挫をした関節周辺を包帯やテーピングで圧迫すると、患部への血流が止まるため、内出血や炎症を抑える効果を得られます。また、関節を固定することで、靭帯などの修復を早める効果も得られます。ただ包帯やテーピングをあまりきつくしすぎないようにしましょう。健康な細胞まで壊死してしまうことがあります。

Elevation(挙上する)

患部が心臓より低い位置にあると、患部に血液やリンパ液がどんどん流れるため、内出血や炎症が助長されます。そのため、もし足首や手首などを捻挫してしまったら、患部を心臓より高い位置に保つように意識しましょう。特に就寝時に患部を拳上するようにしていると、捻挫が治りやすくなります。

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最後に

いかがでしたか?捻挫の応急処置として冷却シートは効果があるのかについて解説してきました。市販の冷却シートにはあまり熱を下げる効果がないので、捻挫の応急処置には適していませんでした。決して冷却シートは万能ではないことを覚えておきましょう。

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