捻挫は頻繁に起きるケガのひとつです。スポーツをしているときなどに足首などを捻挫してしまったことのある方も、きっとたくさんいらっしゃいますよね。
では捻挫の治療では「冷やす」と「温める」のどちらがよいのでしょうか?「捻挫の治療では冷やすのがよい」という意見も耳にするような気がしますし、「捻挫の治療では温めるのがよい」という意見も耳にするような気がしますよね。ここでは正しい捻挫の治療方法についてお伝えします。
目次
そもそも捻挫とは?
そもそも捻挫とは、骨と骨を繋いでいる関節部分(靭帯・腱・軟骨など)の損傷のことです。関節部分に運動許容範囲を超えた負荷がかかることで起きます。関節のある部位ならどこでも起きる可能性がありますが、実際には足首や手首などで発生しやすいケガです。
捻挫は少なからず内出血や炎症を引き起こします。そのため、捻挫をすると関節周辺に痛みや腫れが発生するのです。
また、捻挫にもさまざまな損傷レベルがあります。一時的に靭帯が伸びているだけの軽傷のケースが多いのですが、部分的に靭帯が切れているような重傷のケースも少なくありません。また、単なる捻挫だと思っていたら、靱帯断裂・脱臼・骨折を伴っていることもあります。
捻挫の治療は「冷やす」と「温める」のどちらがよい?
捻挫の治療は「冷やす」と「温める」のどちらがよいのかは、実は捻挫の状態や経過期間によって変わります。いつ患部を冷やすのか、またいつ患部を温めるのかを間違わないようにしましょう。
捻挫の炎症が出ているなら「冷やす」のがよい
捻挫をしたばかりのときには、少なからず患部で炎症を起こしています。このようなときにはすぐに患部を冷やさなければいけません。捻挫の応急処置の鉄則は、患部の冷却(アイシング)です。捻挫直後に患部を冷やすことで炎症を最小限に抑えることができます。
逆に捻挫をしたばかりのときに患部を温めてしまうと、炎症が悪化してしまいます。結果的に捻挫の痛みや腫れが長引いてしまうでしょう。お風呂などは控えるようにしてください。
また、捻挫が完治していないのに運動をしたりすると、患部で炎症が再発することがあります。そのような場合にもすぐに患部を冷やすようにしましょう。
捻挫の炎症が引いてきたら「温める」のがよい
捻挫をしたばかりのときは患部を冷やしてあげたほうがよいです。しかし、捻挫の炎症が引いた後は、逆にお風呂などで患部を温めてあげたほうが回復が早くなることがあります。というのも、適度に患部の血流を促進してあげることで、わたしたちの身体が持っている自然治癒力が活発になるからです。
逆に捻挫の炎症が引いた後も患部の冷却を続けていると、患部の血流が悪くなるため、捻挫の回復が遅くなることがあります。患部の炎症が引いた後は無闇に冷却を続けないようにしましょう。
ただ捻挫の回復によいといっても、あまり患部を温めすぎてしまうと、炎症が再発してしまうことがあります。長湯などには十分に注意したいところです。
「冷やす」から「温める」へ切り替えるタイミングは?
ではいつ捻挫の治療で「冷やす」から「温める」へ切り替えるのがよいのでしょうか?
捻挫の治療で「冷やす」から「温める」へ切り替えるのは、完全に患部を炎症が引いてからです。捻挫の炎症が引くまでの期間がどのくらいなのかは、その捻挫の損傷レベルによっても変わりますが、おおよそ1週間が目安です。
ただ必ずしも捻挫の治療で患部を温める必要はありません。捻挫が回復しやすくなるだけですから、ご自身で患部の炎症が引いたかを判断できないのなら、無理に患部を温めなくてもよいでしょう。
最後に
いかがでしたか?捻挫の治療では「冷やす」と「温める」のどちらがよいのかについてお伝えしてきました。捻挫をしたときは「冷やす⇒温める」という手順が基本になりますので、逆に覚えないように注意してくださいね。
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