足首捻挫は頻繁に起きるケガのひとつですが、決して軽視はできません。適切な応急処置・治療・リハビリを行わなければ、足首関節に後遺症が残ってしまうことがあるのです…。
ここでは足首捻挫の後遺症の症状・原因・治療方法についてお伝えします。足首捻挫の後遺症が残ってしまったという方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
そもそも捻挫とは?
そもそも捻挫とは、骨と骨を繋いでいる関節部分(靭帯・腱・軟骨など)の損傷のことです。関節部分に運動許容範囲を超えた負荷がかかることで起きます。関節のある部位ならどこでも起きる可能性がありますが、実際には足首や手首などで発生しやすいケガです。
捻挫は少なからず内出血や炎症を引き起こします。そのため、捻挫をすると関節周辺に痛みや腫れが発生するのです。
また、捻挫にもさまざまな損傷レベルがあります。一時的に靭帯が伸びているだけの軽傷のケースが多いのですが、部分的に靭帯が切れているような重傷のケースも少なくありません。また、単なる捻挫だと思っていたら、靱帯断裂・脱臼・骨折を伴っていることもあります。
足首捻挫の後遺症の症状は?
- 足首関節の痛みや腫れが残っている
- 足首関節がグラグラと不安定なままになっている(捻挫を再発しやすい)
- 足首関節の可動域が制限されている(正座などができない)
- 足首関節からポキポキと変な音が鳴る
- 何となく足首関節周辺がむくみやすくなる
- 足首関節周辺にしびれを感じることがある
- 身体のバランスが崩れることで頭痛・腰痛・肩こりなどが起きる
足首捻挫の後遺症の症状には上記のようなものがあります。いくつかあてはまるものがあるのであれば、もしかしたら足首捻挫の後遺症が残ってしまったのかもしれません。
ではなぜ足首捻挫で後遺症が残ってしまうことがあるのでしょうか?ここからはいくつかのケースを考えてみましょう。
足首捻挫の後遺症の原因と治療方法とは?
ケース1.足首関節周辺の筋力が低下している
足首捻挫が完治するまでは基本的に安静にしているので、足首関節周辺の筋力が低下してしまいがちです。特にそれなりに年齢を重ねている方は、元の生活に戻ってからもなかなか筋力が回復しません。
しかし、筋肉は天然のサポーターのようなもので、関節の固定をサポートしています。そのため、足首関節周辺の筋力が低下したままだと、何らかの異常が残ることがあるのです。
特に足首関節がグラグラと不安定になってしまうケースがよくあります。そうすると、歩く・走るなどの普通の動作で違和感を感じたりしますし、捻挫を再発しやすくなります。さらに足首関節の可動域が通常以上になることで、痛みや腫れを引き起こすこともあります。
足首関節周辺の筋力を回復するためにはリハビリトレーニングをしましょう。たとえば、「ヒールライズ」などのメニューがあります。ヒールレイズとはグッとかかとを持ち上げて背伸びをするようなトレーニングです。「1セット=30回」を目安に1日3~5セットくらい取り組むとよいでしょう。
できれば専門的なリハビリトレーニングを指導してくれる整形外科や整骨院に行ったほうが確実です。また、リハビリトレーニングでは絶対に無理をしないようにします。
ケース2.足首関節が固まってしまった
足首捻挫が完治するまで安静にしていることで、足首関節が固まってしまうということもあります。わたしたちの身体は非常に節約家なので、長期間使われていないものは不要だと判断してしまうのです。特に部分的に靭帯が切れるような重症の捻挫をすると、患部を長期間固定することになるため、足首関節が固まりやすくなります。
足首関節が固まってしまうと、当然足首関節の可動域が制限されるようになります。これは足首捻挫の後遺症のひとつと考えられるでしょう。
足首関節の可動域が制限されると、正座などのちょっとした日常の動作ができなくなります。足首関節を無理に動かそうすれば、再びケガをしてしまうかもしれません。さらに足首関節周辺の血液の循環が悪くなるため、むくみ・しびれなどを引き起こすことも…。
足首捻挫の後遺症で関節が固まってしまった場合には、普段の生活でストレッチを習慣にするとよいでしょう。足首関節をストレッチで少しずつ柔らかくしていくのです。
たとえば、「足首を曲げる」「足首を伸ばす」「足首をクルクル回す」「足の指でグー・チョキ・パーを作る」などのストレッチが効果的です。上手に関節が動かせないときには、手でサポートしてあげてください。ストレッチは身体が柔らかくなっているお風呂上りなどにするのがおすすめです。
ケース3.足首関節の微妙な位置異常が起きている
足首捻挫の後遺症の原因としてよくあるのが、足首関節の微妙な位置異常です。足首関節はたくさんの小さな骨で構成されているのですが、足首捻挫がきっかけでそれらの骨の位置が微妙にずれてしまうのです。
たとえば、足首捻挫の後遺症で関節が変形したままになっていると、何らかの動作で神経を刺激してしまうようになります。そうすると、足首関節の内部で炎症を引き起こしてしまうので、いつまでも捻挫の痛みや腫れが引きません。
足首関節の微妙な位置異常を確実に治すためには、整形外科などでの手術が必要になることがほとんどです。足首捻挫の後遺症が日常生活に支障をきたすような場合には、それなりの覚悟が必要かもしれません。
ただ足首関節の微妙な位置異常を、上記で紹介したようなトレーニングやストレッチで改善することもあります。まずは腕の信頼できる整形外科や整骨院に相談してみましょう。
最後に
いかがでしたか?足首捻挫の後遺症の症状・原因・治療方法についてお伝えしてきました。しかし、なぜ足首関節で異常が起きているのかを、外見だけで正確に判断することはできません。したがって、いずれのケースでもまずは遠慮せずに病院で診察を受けるのが確実です。専門家と一緒に適切な治療方法を考えていきましょう。
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