「グルルルゥー」と頻繁にお腹の音が鳴るときに疑うべき病気まとめ

「グルルルゥー」「ゴロゴロゴロー」「キュルキュルキュルー」とお腹の音が鳴るのは誰にでもあることで、胃腸が健康的に活動している証拠です。ただあまりに頻繁にお腹の音が鳴ると何かの病気なのかもしれないと不安になりますよね。

ここではあまりに頻繁にお腹の音が鳴るときに疑うべき病気をまとめました。もし心当たりのある病気を見つけたら、遠慮せずに病院を受診するようにしてくださいね。

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そもそもお腹の音が鳴る仕組みとは?

わたしたちのお腹の音が鳴る仕組みはどうなっているのでしょうか?自分の身体のことなのに意外と知らないものですよね。

ちょっとだけイメージしてみてください。飲みものがいっぱいに入ったペットボトルを振っても、何も音は鳴りません。また、飲みものが一切入っていないペットボトルを振っても、やはり音は鳴りません。一方、飲みものが半分くらい入っているペットボトルを振るとシャカシャカと音が鳴りますよね。つまり、飲みものと空気が混ざり合うときに音が鳴ります。

お腹の音が鳴る仕組みはこれと同じで、胃腸の伸縮運動で食べものや飲みものが空気と混ざり合うときに、「グルルルゥー」「ゴロゴロゴロー」「キュルキュルキュルー」とお腹の音が鳴るのです。

なぜ空腹時にお腹の音が鳴りやすいのか?

わたしたちのお腹の音が鳴りやすいのはやはり空腹のときです。なぜ空腹のときにお腹の音が鳴りやすいのでしょうか?

わたしたちの脳は血糖値が下がってくると、「何かエネルギーになるものを食べろ!」という指令を出します。これがいわゆる空腹感ですね。

そうすると、胃腸は食事を受け入れる準備を整えるために伸縮運動を開始します。このときに胃腸に残っている食べものや飲みものと空気が混じり合いやすくなります。つまり、空腹のときには胃腸が活発に動く分、お腹の音が鳴りやすくなるのです。

なぜ空腹ではないのにお腹の音が鳴ることがあるのか?

わたしたちのお腹の音が鳴りやすいのは空腹のときですが、空腹ではないのにお腹の音が鳴ってしまうこともありますよね。でも胃腸が健康的に活動していれば、どんなときでもお腹の音は鳴る可能性があります。

わたしたちが食べものや飲みものを摂ると、胃腸は消化活動を始めます。このとき、胃腸の伸縮運動で食べものや飲みものと空気が混ざり合うため、お腹の音が鳴ることがあります。食後などにお腹の音が鳴るのも決して不思議なことではないでしょう。

食後にお腹の音が鳴りやすい場合には下記のような状況が考えられますが、決して病気というわけではありません。

  • 「食事と一緒に空気を飲み込んでいる」
  • 「食事のときに水分を摂りすぎることで消化不良を起こしている」
  • 「豆類・肉類・乳製品などのガスが発生しやすいものをよく食べている」
  • 「カフェインや香辛料などの胃腸の刺激になるものを過剰摂取している」
  • 「便秘でガスが逆流している」
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頻繁にお腹の音が鳴るときに疑うべき5つの病気とは?

ここまで説明してきたように、お腹の音が鳴るのは胃腸が健康的に活動している証拠です。誰でもそれなりにお腹の音は鳴るもので、基本的には病気の心配はありません。ただあまりに頻繁にお腹の音が鳴る場合は次の5つの病気を疑ってみてください。

1.過敏性腸症候群

小腸や大腸が刺激に過敏になっている状態のことで、腹痛・下痢・便秘・腹部膨張感・食欲不振などの症状が出ます。ちょっとしたことでも小腸や大腸が活発に動いてしまうため、お腹の音が鳴りやすくなることもあります。

現在のところ、過敏性腸症候群の原因ははっきりとわかっていません。ただ血液検査や内視鏡検査でも腸に特別な異常が発見できないことから、過敏性腸症候群はストレスの影響が大きいと考えられています。

過敏性腸症候群は自己治癒も可能で、決して致命的な病気はありません。過敏性腸症候群を改善するためには、普段からリラックスすることを心がけるとともに、毎日規則正しい生活をすることで自律神経のバランスを整えることが大切です。ただあまりに過敏性腸症候群の症状が続く場合には、病院の内科や消化器科などに相談しましょう。

2.胃腸炎

胃腸炎はご存知の通り、胃や腸で炎症を起こしている状態のことです。胃腸炎の原因としては暴飲暴食・薬品(風邪薬など)・ストレス・細菌・ウィルスなどが考えられます。

胃腸炎の代表的な症状は腹痛・下痢・嘔吐などですが、胃腸の活動が不規則になることでゴロゴロとお腹の音が鳴ることもあります。ただお腹の音が鳴るという症状が単体で出ることはほとんどありません。お腹の音が鳴る以外にも腹痛・下痢・嘔吐などの症状がある場合には、胃腸炎を疑ってみるとよいかもしれません。

胃腸炎の症状が繰り返される場合には、病院の内科や消化器科などの診察を受けましょう。

3.逆流性食道炎

逆流性食道炎とはその名前の通り、胃酸が逆流することで食道が炎症を起こす病気のことです。逆流性食道炎では胃酸が逆流するときに、「ギュルギュルギュルー」とお腹の音が鳴ることがあります。

「いつも胸が焼けつくような感じがする」「口に酸っぱいものや苦いものが込み上げてくることがある」「何か飲み込むときに胸の中心あたりに痛みを感じる」「何となく吐き気がする」「風邪を引いているわけではにのに喉がイガイガする」などなど。上記のことにいくつか当てはまるのなら、逆流性食道炎の可能性が高いでしょう。

逆流性食道炎の原因としてはさまざまなことが考えられます。たとえば、食後すぐに横になると胃酸が逆流しやすくなります。また、猫背も胃を圧迫するため、胃酸が逆流しやすくなります。さらに高脂肪食品・香辛料・カフェイン・アルコール・炭酸飲料などの内臓に負荷のかかる食品の過剰摂取もよくありません。

逆流性食道炎は生活習慣を改めることで自然治癒することもありますが、もし心当たりがあるのならまずは病院の内科や消化器科などを受診することをおすすめします。

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4.呑気症(どんきしょう)

無意識に空気をたくさん飲み込んでしまう病気のことを呑気症(どんきしょう)と呼びます。空気嚥下症(くうきえんげしょう)と呼ばれることもあります。誰でも食事では一定の空気を一緒に飲み込みますが、呑気症では食事以外のときにも無意識にたくさんの空気を飲み込んでしまいます。

呑気症は胃腸に空気がたまるため、お腹の音が鳴りやすくなります。その他の呑気症の症状としては「おならやゲップが出やすくなる」「お腹が張りやすくなる」「胸焼けする」などがあります。

呑気症の最大の原因はストレスと考えられています。わたしたちは不安や緊張などのストレスを感じると、ゴクリと唾液を飲み込みやすくなりますが、このときに空気も一緒に飲み込んでいます。つまり、日常的にストレスを抱え込んでいると、唾液と一緒にたくさんの空気を飲み込みやすくなるのです。

実は日本人の8人に1人は呑気症というデータもあります。もしかしたらあなたも気が付かないうちに呑気症になっているかもしれません。呑気症は自覚するのが難しい病気ですが、あまりに頻繁にお腹の音が鳴るという方は呑気症を疑ってみるとよいでしょう。

5.胃がん・小腸がん・大腸がん

がんは異常な細胞が増殖することでできる悪性腫瘍のことです。胃腸に悪性腫瘍ができると、胃腸の活動が不規則になることで、ゴロゴロとお腹の音が鳴りやすくなることもあります。胃腸の悪性腫瘍には他にも腹痛・下痢・便秘・消化不良・腹部膨満感・胸焼けなどさまざまな症状が出ることがあります。

ただ頻繁にお腹の音が鳴るからといって、すぐに胃腸にがんができていると決めつける必要はありません。もちろん、がんは自己判断できない病気です。「自分は胃腸にがんがあるのではないか」と不安な方は、病院で内視鏡検査などを受けてみるとよいです。

なお、胃腸に良性腫瘍ができた場合にも、お腹の音が鳴りやすくなることがあります。ただ健康にそれほど悪影響が出ていなければ、基本的に良性腫瘍は放っておいても問題ありません。

最後に

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いかがでしたか?頻繁にお腹の音が鳴るときに疑うべき病気を解説してきました。

お腹の音が鳴るのは誰にでもあることで、胃腸が健康的に活動している証拠です。職場や学校などでお腹の音が鳴るのは恥ずかしいですが、基本的には心配する必要はないでしょう。

ただあまりに頻繁にお腹の音が鳴るのは、身体からのSOSサインかもしれません。何らかの病気に心当たりがあったという方は、遠慮せずに医師の診察を受けるようにしましょう。

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