「打撲で内出血したところがメチャクチャ変色している…!」とあなたは焦っていませんか?確かに身体が不自然に変色するとパニックになってしまいますよね。
でも打撲で内出血を起こすことは決して珍しいことではありませんので、冷静に対処していきましょう。ここでは打撲による内出血の対処方法をお伝えしていきます。
目次
そもそも打撲とは?
そもそも打撲とは、転倒や衝突などによって身体の内側の皮下組織・血管・神経・筋肉などを損傷することです。全身のあらゆる部位で起きる可能性のあるケガで、打ち身と呼ばれることもあります。
また、打撲にもさまざまな損傷レベルがあります。何もせずに自然に治るような軽傷のケースがほとんどですが、骨折や内臓損傷などを伴うような重症のケースもあります。
打撲で内出血を起こすメカニズムとは?
打撲の特徴的な症状のひとつに内出血があります。内出血とは文字通り、身体の内側で出血を起こしている状態のこと。打撲では基本的に傷口を伴いませんが、身体の内側にある皮下組織・血管・神経・筋肉などを損傷します。そのため、打撲をすると内出血を起こすのです。
打撲の内出血によるあざは、「赤→青→黄」というように変色してきます。これは時間の経過とともに血液の成分が変化しているからです。打撲の内出血によるあざが変色していくのは普通のことですから、決して慌てる必要はないでしょう。
また、打撲の内出血によるあざは、だんだんと移動することもあります。しかし、打撲による損傷が広がったりしているわけではありません。重力で血液が移動するため、打撲の内出血によるあざが移動したように見えるのです。
打撲で内出血を起こしているときの応急処置は?
では打撲で内出血を起こしているときはどのように対処したらよいのでしょうか?実は打撲で内出血がひどかったとしても、基本的に打撲の応急処置方法は変わりません。患部がメチャクチャ変色していたりすると焦りますが、通常の打撲の応急処置をしていきましょう。
もしあなたが打撲をしてしまったら「RICE処置(ライスしょち)」を思い出してください。RICE処置とは応急処置の基本で、下記の4つの原則の頭文字をとったものです。
①Rest(安静にする)
②Ice(冷却する)
③Compression(圧迫・固定する)
④Elevation(挙上する)
Rest(安静にする)
もし何らかのアクシデントで打撲をしてしまったら、まずは安静にしましょう。無理に患部を動かしたりすると、内出血や炎症が悪化してしまいます。また、患部を無闇にさわらないようにします。
Ice(冷却する)
打撲の応急処置で最も重要なのが冷却(アイシング)です。すぐに患部を冷却することで、内出血や炎症を最小限に抑えることができます。もしあなたが打撲をしてしまったら、できるだけ迅速に患部を冷却するようにしましょう。
具体的には氷水を入れたビニール袋(2重・3重にするとよい)などで患部を冷やしてあげるのがよいです。また、手足などを打撲した場合には、氷水の入ったバケツに患部をつけるのでもOKです。ただ凍傷には十分に注意してください。
すぐに氷を用意できない場合には、流しっぱなしにした水道水に患部をつけることでも、一定の冷却効果を得ることができます。
Compression(圧迫・固定する)
打撲をした部位の周辺を包帯やテーピングで圧迫すると、内出血や炎症を抑える効果を得られます。ただ包帯やテーピングをあまりきつくしすぎないようにしましょう。健康な細胞まで壊死してしまうことがあります。
Elevation(挙上する)
患部が心臓より低い位置にあると、患部に血液がどんどん流れるため、内出血や炎症が助長されます。そのため、患部を心臓より高い位置に保つように意識しましょう。たとえば、枕やクッションなどの手軽なものを活用するとよいですね。全身的な打撲の場合には、無理に拳上を意識する必要はありません。
打撲で内出血を起こしているときは病院に行くべきなの?
「打撲で内出血したところがメチャクチャ変色している…!」なんてときは、すぐに病院で診察を受けるべきなのでしょうか?
わたしたちの身体には自然治癒力が備わっています。そのため、適切な応急処置をした上で安静にしていれば、基本的に打撲の内出血は自然に治っていくものです。
しかし、患部の内出血がひどいのであれば、それだけ打撲の衝撃が強かったということでしょう。骨折や内臓損傷などを伴っている可能性も高くなります。しかも打撲の症状は見た目だけで正確に判断することはできません。ちょっとでも不安に思うことがあるのなら、自己判断せずに病院で診察を受けたほうがよいでしょう。
なお、一般的に打撲は病院の整形外科を受診します。整形外科は骨・関節・靭帯・腱・神経・筋肉などの運動器を専門としていますから、適切な診察をしてくれるでしょう。
はじめての打撲の診察で整骨院や接骨院には行くべきではありません。というのも、打撲の症状を正確に診断するために必要なレントゲン撮影やMRI検査・CT検査などは、整骨院や接骨院ではできないからです。もちろん、打撲の治療やリハビリで信頼できる整骨院や接骨院に行くのはよいでしょう。
最後に
いかがでしたか?打撲で内出血を起こしているときの対処方法をお伝えしてきました。打撲で内出血を起こすのは普通のことですから、冷静に応急処置をしていきましょう。
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