突き指は頻繁に起きるケガのひとつです。スポーツをしているときなどに突き指してしまったことのある方もきっとたくさんいらっしゃいますよね。でも意外と突き指のことはあまり知らないものです。
ここでは「突き指は病院の何科に行けばいいのか?」など、突き指に関する7つの疑問に回答していきます。もしかしたら突き指に関する疑問がすっきりと解消するかもしれません。
目次
Q1.突き指でも病院に行ったほうがよいの?
スポーツをしているときなどに突き指をしてしまったら、できるだけ病院を受診するようにしたほうがよいでしょう。というのも、突き指にはさまざまな外傷の可能性が隠れているからです。単なる打撲や捻挫(関節の靭帯・腱・軟骨などを痛めるケガ)などの軽傷のケースが多いですが、脱臼や骨折などの重傷のケースもあります。
しかも突き指の症状はなかなか見た目だけで判断できません。「病院に行くほど大げさなものじゃない」なんて思っていたら、実は骨にひびが入っていたなんてケースもよくあります。特に下記のような状態のときは脱臼や骨折などの重傷の可能性が高いですから、すぐに病院を受診するようにしましょう。
- 指が明らかに変形している
- 指の関節を動かそうとすると激痛が走る
- 指の関節を自力で曲げられない(もしくは伸ばせない)
- 指の関節がパンパンに腫れている(通常時の1.5倍以上が目安)
- 突き指の痛みがいつまでもとれない
Q2.突き指は病院の何科を受診すればよいの?
では突き指は病院の何科を受診すればよいのでしょうか?いざ突き指で病院に行こうと思っても迷ってしまいますよね。
突き指は病院の整形外科を受診するようにします。整形外科は骨・関節・靭帯・腱・神経・筋肉などの運動器を専門としていますから、適切な診察をしてくれるでしょう。
なお、はじめての突き指の診察で整骨院や接骨院には行くべきではありません。というのも、突き指の症状を正確に診断するために必要なレントゲン撮影は、整骨院や接骨院ではできないからです。必ず整形外科の専門医がいる病院で診察を受けるようにしましょう。もちろん、突き指の治療やリハビリで信頼できる整骨院や接骨院に行くのはよいでしょう。
Q3.なぜ突き指をすると患部が腫れるの?
「突き指で患部がパンパンに腫れてしまった…」という経験がある方もいらっしゃいますよね。ではなぜ突き指をすると患部が腫れてしまうのでしょうか?
突き指で患部が腫れるのは、炎症を起こしているからです。炎症性物質は水分を呼び込む性質があるため、突き指の患部が腫れてしまうんですね。また、突き指で内出血を起こしている場合には、患部に血液が溜まっていることも考えられるでしょう。
Q4.突き指の応急処置はどうしたらよいの?
あなたは正しい突き指の応急処置をご存知ですか?最初に適切な応急対処をするかどうかで、突き指が完治するまでの期間も変わってきます。
もしスポーツをしているときなどに突き指をしてしまった場合には、「RICE処置(ライスしょち)」が基本になります。RICE処置とは下記の4つの原則の頭文字をとったものです。
①Rest(安静にする)
②Ice(冷却する)
③Compression(固定する)
④Elevation(挙上する)
Rest(安静にする)
もしスポーツをしているときなどに突き指をしてしまったら、まずは安静にしましょう。無理に運動を続けたりすると、内出血や炎症が悪化してしまいます。また、患部を無闇にさわらないようにします。
Ice(冷却する)
突き指の応急処置の最重要項目が冷却(アイシング)です。突き指した部位をすぐに冷却することで、内出血を最小限に抑えることができます。もし突き指をしたらできるだけ早急に患部を冷却(アイシング)するようにしましょう。
具体的にはキンキンに冷えた氷水の入ったバケツを用意します。そして、そこに約10~15分ほど手を入れるのがよいです。また、氷をたっぷりと入れたビニール袋(2重・3重にするとよい)などで患部を冷やすのでもOKです。
Compression(固定する)
包帯やテーピングで指を固定することで、靭帯などの修復を早めます。テーピングは以下の動画を参考にしてみてくださいね。
Elevation(挙上する)
心臓の位置より下に患部をもっていくと、内出血や炎症が助長されてしまいます。突き指をしたほうの腕を心臓の位置より上にもっていきましょう。これは就寝時にも行うと突き指が治りやすくなるので、ぜひ意識してみてください。
Q5.なぜ突き指は癖になりやすいの?
「頻繁に突き指を繰り返してしまう…」
あなたはこんな悩みを抱えていませんか?いわゆる突き指が癖になた状態は、習慣的にスポーツなどに取り組んでいる方によくある悩みです。
なぜ突き指は癖になるのかというと、指の関節を固定する靭帯が緩くなることが原因です。軽度の突き指であればおおよそ1~2週間ほどで痛みや腫れは引きますが、靭帯は完全に回復していません。靭帯が完全に回復していない状態のままでスポーツなどを始めると、ちょっとしたことでも再び突き指をしてしまうのです。
そして、何度も突き指を繰り返しているうちに、徐々に靭帯が元の形状に戻らなくなっていきます。そうすると、突き指がしやすい関節に変化してしまうことがありますが、これがいわゆる突き指が癖になった状態です。
突き指の癖を完全に治すためには、靭帯が完全に回復するまで安静にしているしか方法はありません。どれくらい靭帯を損傷しているかで変わってきますが、突き指の痛みや腫れが引いてからも、しばらくはスポーツなどを控えるようにしましょう。どうしてもすぐにスポーツなどを再開したい場合には、テーピングやサポーターを積極的に活用します。
Q6.「突き指を引っ張るとよい」というのは本当なの?
突き指を引っ張るという民間療法があります。突き指をしたときには引っ張るとよいというのは本当なのでしょうか?
実は突き指を引っ張るのは逆効果です。余計に指の関節を痛めてしまうので、絶対にやらないようにしましょう!もしスポーツをしているときなどに突き指をしてしまったら、上記で紹介した正しい応急処置をするようにしてくださいね。
Q7.突き指したときはお風呂に入ってもよいの?
突き指をしたばかりのときは、まだ患部が炎症を起こしています。このようなときには患部をできるだけ冷却しなければなりません。逆にお風呂などで患部を温めてしまうと、炎症が悪化してしまいます。結果的に突き指の痛みや腫れが長引いてしまうでしょう。
したがって、突き指をしたばかりのときはお風呂は控えたほうがよいです。どうしても汗を流したいときには、サッとシャワーに入るようにしましょう。シャワーに入った後に患部をアイシングするとより安心です。
どのくらいお風呂を控えていればよいかは、突き指のレベルによっても変わりますが、おおよそ3日ほどが目安です。どのくらい突き指の痛みや腫れが引いているかどうかで判断するようにしましょう。
最後に
いかがでしたか?突き指に関する7つの疑問に回答してきました。突き指でお悩みときにはぜひ参考にしてみてくださいね。
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