突き指はおそらく誰でも1回くらいは経験したことがありますよね?ただ頻繁に起きるケガだからこそ、突き指の対処法は意見が分かれたりします。
「突き指なんて放置しておけば勝手に治る」という意見もありますし、その一方で「すぐにでも病院に行くべきだ」という意見もあります。いざ突き指をしたらどうしたらよいのかと迷ってしまいますよね。
では実際のところ、突き指は放置しておけば自然に治るのでしょうか?それとも突き指をしたら病院に行くべきなのでしょうか?
そもそも突き指とは?
そもそも突き指とは、スポーツなどをしているときに指先に外力がかかることで起きるケガの総称です。内出血を起こすことで指の関節などが腫れるなどの症状が出ます。つまり、指が腫れるのは関節に血が溜まっているからですね
突き指は単なる俗称なので、正確な医学用語ではありません。そして、突き指といっても実際にはさまざまな外傷が含まれます。単なる打撲や捻挫などの軽傷のケースが多いですが、脱臼や靭帯損傷、軟骨損傷、腱損傷、骨折などの重傷のケースもあります。
突き指は放置しておけば自然に治るの?
では突き指は放置しておけば自然に治るものなのでしょうか?
打撲や捻挫、脱臼、靭帯損傷、軟骨損傷、腱損傷、骨折など…。前述した通り、突き指にはさまざまな外傷の可能性が隠れています。そのため、突き指が放置しておいても自然に治るかどうかは、そのケガの程度によって変わります。
たとえば、打撲や捻挫くらいの軽傷であれば、応急処置をした上で安静にしていてば、おおよそ1~2週間ほどで腫れは引きます。それとともに、ほとんど痛みも感じることがなくなるでしょう。必ずしも病院に行く必要はありません。
一方で靱帯断裂や骨折などの重傷となると、自然に治ることはありません。靱帯断裂や骨折など重度の突き指を放置していると、当然何カ月も腫れや痛みが引かないですし、指が変形したままになるなどの後遺症が残ることがあります。必ず病院で治療を受けるようにしましょう。
突き指で病院に行くべき判断基準とは?
では突き指で病院に行くべきかはどのように判断すればいいのでしょうか?突き指の症状を見ただけで判断するのは難しいですが、とりあえず下記のような状態のときには靱帯断裂や骨折などの重傷の可能性が高いです。すぐに病院に行くべきでしょう。
- 指が明らかに変形している
- 指の関節を動かそうとすると激痛が走る
- 指の関節を自力で曲げられない(もしくは伸ばせない)
- 指の関節がパンパンに腫れている(通常時の1.5倍以上が目安)
- 突き指の痛みがいつまでもとれない
自分ではあまり判断ができないというときには、まずは絶対安静でおおよそ1週間ほど様子を見ましょう。そして、それなりに腫れや痛みが引いてきているかどうかで判断するとよいかもしれません。
なお、突き指は病院の整形外科を受診するようにしましょう。というのも、靭帯断裂や骨折などを正確に判断するためには、レントゲン撮影が必要になるからです。MRI検査やCT検査が必要になることもあるかもしれません。
整骨院や接骨院ではレントゲン撮影やMRI検査・CT検査はしてくれませんので、必ず整形外科の専門医がいる病院を選びましょう。
突き指の応急処置は?
突き指をしたらまずは応急処置をすることが大切です。最初に適切な対処をするかどうかで、突き指が治るまでの期間も変わってきます。
冷やす(アイシング)
冷水や氷で突き指をした部位をしっかりと冷却しましょう。具体的にはキンキンに冷えた氷水の入ったバケツを用意します。そして、そこに約10~15分ほど手を入れるのがよいです。また、アイシングはできるだけ早急に行わなければ意味がありません。時間が経過するほど指の関節が腫れていきます。
患部を心臓より高い位置に上げる
心臓の位置より下に患部をもっていくと、内出血が助長されてしまうため、指の関節の腫れが悪化してしまいます。突き指をしたほうの腕を心臓より高い位置にもっていきましょう。これは就寝時にも行うと突き指が治りやすくなるので、ぜひ意識してみてください。
包帯やテーピングで固定する
包帯やテーピングで指を固定することで、靭帯の修復を早めます。昔は指を引っ張るという民間療法もありましたが、実は逆効果です。絶対にやらないようしましょう。
最後に
いかがでしたか?スポーツなどをしているときの突き指を完全に予防する方法はありません。そのため、突き指をしたあとの対処がカギになってきます。
「突き指くらいで病院に行くなんておおげさなのでは?」と考える方もいますが、必ずしも単なる打撲や捻挫などの軽傷とは限りません。靱帯断裂や骨折などの重傷というケースもありますので、ときには病院を受診することも必要です。後で指が元通りに動かないなんてことがないようにしたいですね。
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