「ベンチに座ったらスカートにベッタリとガムがついていた…」
など洋服にガムがこびりついてしまうと、本当に最悪な気分になりますよね。しかも洋服からガムを引き剥がそうとしても全然取れなかったりするものです。
しかし、洋服についたガムは適切な方法さえ知っていれば、意外と簡単に取ることができます。ここでは洋服についたガムをスッキリ取る方法10選をお伝えします。うっかり洋服にガムがついてしまっても冷静に対処してみてください。
目次
洋服についたガムは洗濯機で落とせる?
残念ながらガムがこびりついた洋服をそのまま洗濯機に放り込んでも、洋服からガムが落ちることはありません。普通の洗剤に洋服に付着したガムを落とすような効果はないからです。
むしろ、ガムがついた洋服を洗濯機に入れると、洋服の繊維の奥にまでガムが入り込んでしまうことがあります。また、他の洋服にガムが移ってしまうかもしれません。さらに洗濯機の排水弁・ホースなどにガムが詰まると故障につながる可能性もあるでしょう。
洋服にガムがついてしまった場合、そのまま洗濯機に入れるのはおすすめしません。以下では洋服についたガムを取る方法10選をご紹介しますので、洋服を洗濯機に入れる前にガムを取り除いておきましょう。
洋服についたガムをスッキリ取る方法10選
方法1.氷・保冷剤を使う
- 【手順1】適当なビニール袋に氷や保冷剤を詰める
- 【手順2】洋服についたガムに氷や保冷剤を詰めたビニール袋を約5~10分間押し当てる(ガムが完全に固まるまで続ける)
- 【手順3】ガムが完全に固まったら、ガムを洋服から剥がす
- 【手順4】ガムのカスが残る場合は歯ブラシなどで掻き出す
- 【手順5】洋服をいつものように洗濯する
洋服にガムがついてしまった場合には、まずガムを冷やすという方法を試してみましょう。
ガムに含まれる植物性樹脂は冷えると固まる性質があります。ガムが完全に冷え固まってしまえば、洋服から簡単に剥がし取ることができます。洋服にガムが付着したばかりであれば、これだけでほぼ確実に落とせるはずです。
もしガムのカスが残る場合には、歯ブラシなどで掻き出してあげるとよいです。このとき、歯ブラシであまりゴシゴシと擦らないようにしましょう。洋服の繊維を傷めてしまう可能性があります。
洋服に付着したガムを冷やし固める方法は、洋服の繊維を傷めるリスクがほとんどないのがよいです。ただ、すでにガムが洋服の繊維の奥まで入り込んでしまっている場合には、ガムを完全に落とせないことがあります。特にニットなどで毛足の長いものは難しいかもしれません。
方法2.冷凍庫に入れる
- 【手順1】ガムがついた洋服を適当なビニール袋に入れる(冷凍庫を汚さないため)
- 【手順2】ガムのついた洋服を冷凍庫に約1~2時間入れておく
- 【手順3】洋服を冷凍庫から取り出したら、ガムを剥がしていく
- 【手順4】ガムのカスが残る場合は歯ブラシなどで掻き出す
- 【手順5】洋服をいつものように洗濯する
洋服に付着したガムを氷などで冷やすのが面倒な場合には、洋服ごと冷凍庫に入れてしまうという方法もあります。ガムが冷え固まったら、氷などで冷やす方法と同じようにガムを剥がしていきましょう。
ただコートなどのボリュームのある洋服は冷凍庫に入らないかもしれません。Tシャツなどのボリュームがあまりない洋服に適した方法です。
方法3.コールドスプレーを使う
- 【手順1】洋服についたガムにコールドスプレーを約5秒間吹きかける
- 【手順2】ガムが完全に冷え固まったら、洋服からガムを引き剥がしていく
- 【手順3】ガムのカスが残る場合は歯ブラシなどで掻き出す
- 【手順4】洋服をいつものように洗濯する
コールドスプレーとは主に打撲や捻挫などのケガをしたときに幹部を冷やすためのもので、ドラッグストアなどで約500~1,000円で購入できます。
コールドスプレーで瞬時にガムを冷やし固めれば、すぐに洋服からガムを引き剥がすことができます。ガムを冷やし固めるのに最も時間がかからないですから、コールドスプレーを用意できる場合には圧倒的におすすめです。
外出先でもドラッグストアなどでコールドスプレーを入手できれば、洋服に付着したガムをすぐに剥がせるでしょう。
洋服にコールドスプレーを吹きかけると、コールドスプレーの成分で白っぽくなることがありますが、これは洋服を洗濯すれば落ちます。洋服が水で洗えないものであっても、適当に湿らせたハンカチなどで拭き取ればOKです。
方法4.食用油を使う
- 【手順1】ティッシュなどでざっくりとガムを摘み取っておく(ガムのボリュームがあると油で溶けるまでに時間がかかってします)
- 【手順2】洋服のガムがついているところにサラダ油などを適量たらす
- 【手順3】そのまま約5分間放置する(ガムが完全に溶けるのを待つ)
- 【手順4】ガムが完全に溶けたら、洋服についたガムの成分と油分を食器用中性洗剤でしっかり落とす(「揉み洗いする→水で流す」を繰り返す)
- 【手順5】洋服をいつも通り洗濯する
「ガムとチョコレートを一緒に食べたら、ガムが溶けてなくなってしまった」という経験はありませんか?これはガムがチョコレートに含まれる油分で分解されることで起きる現象です。
洋服の繊維の奥にまでガムが入り込んでしまった場合には、このガムが油で分解されるという性質を利用するのが効果的です。ガムが完全に油に溶けてしまえば、後は普通の洗剤などで洗い流すことができます。ガムを冷やし固めるだけでは完全に取れなかったときに試すとよいでしょう。
油が主成分のものなら何でも効果がありますが、どのご家庭でも用意しやすいのはサラダ油などの食用油かと思います。
この洋服についたガムを油で溶かす方法で注意したいのは、やはり洋服に油のシミが残ってしまうことです。洋服にあまりたくさんの油をつけるとシミが残りやすいですから、油はちょっとずつ使うようにしましょう。
また、洋服に油をつけたままで長時間放置するのもよくありません。洋服についたガムを溶かし終えたら、速やかに油を中性洗剤で洗い流してください。
方法5.クレンジングオイルを使う
- 【手順1】ティッシュなどでざっくりとガムを摘み取っておく(ガムのボリュームがあると油で溶けるまでに時間がかかる)
- 【手順2】洋服のガムがついているところにクレンジングオイルを適量たらす
- 【手順3】そのまま約5分間放置する(ガムが完全に溶けるのを待つ)
- 【手順4】ガムが完全に溶けたら、洋服についたガムの成分と油分を食器用中性洗剤でしっかり落とす(「揉み洗いする→水で流す」を繰り返す)
- 【手順5】洋服をいつものように洗濯する
前述したように、ガムは油に溶ける性質があるので、洋服の繊維の奥にガムが入り込んでしまった場合、油を使う方法が効果的です。
しかし、サラダ油などの食用油を使うと、洋服にシミが残ってしまう危険性があるのでした。せっかく洋服からガムが取れても、新たに油のシミが残ってしまってはあまり意味がないですよね。
そこで登場するのがクレンジングオイルです。
女性の方はもちろんご存知かと思いますが、クレンジングオイルは化粧を落とすためのアイテムで、その名前が示すように主成分は油です。
しかし、クレンジングオイルは水で洗い流しやすいように界面活性剤(水と油を親和させる)が含まれているため、洋服につけても洗濯をすれば油分がシミとして残りません。
洋服に食用油をつけるのは心配だという方は、ぜひクレンジングオイルを試してみてください。
クレンジングオイルは基本的に何でもよいですが、できれば洗浄力が強すぎないほうが洋服の繊維へのダメージを最小限に抑えられるでしょう。
方法6.ウイスキーを使う
- 【手順1】ウイスキーを適当な容器に入れる
- 【手順2】洋服のガムが付着しているところをウイスキーに約5分間浸ける
- 【手順3】ガムが十分に溶けてきたら、ティッシュなどでガムを剥がしていく
- 【手順4】ガムのカスが残っている場合には歯ブラシなど掻き出す
- 【手順5】洋服をいつものように洗濯する
ガムはアルコールなどの有機溶剤でも溶けます。そのため、お酒でも洋服についたガムを落とすことができます。
特にアルコールを使う方法は、洋服に付着してからしばらく時間が経ってしまったガムにも効果があります。ガムがシミのような状態になってしまったら、アルコールを使う方法を試してみてください。
ただお酒なら何でもよいわけではありません。ビール・ワイン・日本酒などのお酒はアルコール濃度が約5~20%くらいしかないので、あまり効果が得られません。
しかし、ウイスキーはアルコール濃度が約40%以上もあるので、洋服についたガムを落とすのに効果的です。他にもジン・ウォッカ・テキーラなどアルコール濃度の高いお酒が自宅にある場合には、そちらを使ってもよいでしょう。
洋服にお酒につけたままで長時間放置するのもよくありません。洋服にお酒のシミが残ってしまう危険性があります。洋服からガムを剥がし終えたら、速やかに洗濯でお酒を落としましょう。
方法7.消毒用エタノールを使う
- 【手順1】消毒用エタノールを適当な容器に入れる
- 【手順2】洋服のガムが付着しているところを消毒用エタノールに約5分間浸ける
- 【手順3】ガムが十分に溶けてきたら、ティッシュなどでガムを剥がしていく
- 【手順4】ガムのカスが残っている場合には歯ブラシなど掻き出す
- 【手順5】洋服をいつものように洗濯する
消毒用エタノールが自宅にある場合は、お酒の代用品として使えます。むしろ、消毒用エタノールはアルコール濃度が約80%以上ありますので、洋服のガムを剥がすのにさらに効果的です。消毒用エタノールはドラッグストアなどで購入できます。
消毒用エタノールは無色透明でシミになる心配がありません。しかし、洋服の素材によっては消毒用エタノールに長時間浸けていると変色してしまう可能性があります。こちらも洋服からガムをを剥がし終えたら、速やかに洗濯することをおすすめします。
方法8.ベンジンを使う
- 【手順1】適当なコットンやペーパータオルにベンジンを染み込ませる
- 【手順2】ベンジンを染み込ませたコットンやペーパータオルで、洋服についたガムを揉み解すように剥がしていく
- 【手順3】洋服をいつものように洗浄する
ベンジンは石油系の有機溶剤で、洋服の油汚れやシミを落とすときによく使われます。ガムを溶かす効果もあるので、洋服についたガムを取るのにも使えます。ベンジンはホームセンターやドラッグストアに置いてあります。
ただ洋服の素材によってはベンジンで変色することがあります。必ず洋服の目立たないところでダメージが出ないかを確認しましょう。
また、ベンジンで洋服についたガムを取るときには、火気に注意してください。ベンジンは石油からできているものなので、ちょっとした火気で発火する危険性があるからです。
さらにベンジンは気化すると空気中に充満しますので、空気を入れ替えるのも忘れないようにしましょう。
方法9.除光液を使う
- 【手順1】適当なコットンやペーパータオルに除光液を染み込ませる
- 【手順2】除光液を染み込ませたコットンやペーパータオルで、洋服についたガムを揉み解すように剥がしていく
- 【手順3】ガムのカスが残る場合は歯ブラシなどで掻き出す(多少の除光液を追加してもよい)
- 【手順3】洋服をいつものように洗濯する
洋服についたガムを取るには、マニキュアを落とす除光液も使えます。除光液に含まれる有機溶剤のアセトンがガムを溶かしてくれるからです。
ただ洋服の素材によっては除光液で変色したりすることもあります。こちらも必ず洋服の目立たないところでダメージが出ないかを確認しておくことが大切です。
除光液もニオイがきついですから、しっかりと空気を入れ替えるようにしてください。
方法10.ガム専用クリーナーを使う
実はガム専用のクリーナーも販売されています。主にホームセンターなどで取り扱っています。洋服以外にも靴底・カーペット・ソファ・フローリング・壁などさまざまな場所についたガムを取り除くことができます。
やはりガムを除去するための専用の成分が配合されているので、自宅にあるものを活用するよりも簡単にガムを剥がすことができます。洋服に付着したガムをできるだけ楽に取りたい方は、ガム専用クリーナーを買ってみるのもよいでしょう。
ガム専用クリーナーを使った方法は、それぞれの製品の指示に従ってください。
洋服についたガムを取るのにおすすめできない方法
- アイロンを使う
- チョコレート・バター・生クリームを使う
- アロマオイルを使う
洋服に付着したガムを取る方法として、インターネット上では上記のようなものが紹介されていることがありますが、これらはあまりおすすめできません。それぞれ解説していきます。
アイロンを使う
ざっくりと説明すると、これは「洋服のガムの付着しているところの裏側からアイロンをあてる→アイロンの熱でガムを溶かす→ガムを別の雑巾やダンボールなどに移動させる」という方法です。
確かにガムをアイロンの熱で溶かせば、洋服から落としやすくなるかもしれません。しかし、ガムを中途半端に温めてしまうと粘着性が上がるだけなので、ガムが余計に洋服の繊維の奥に入り込んでしまう危険性があります。
また、洋服からガムを完全に落とすには、やはり洋服の繊維からガムを押し出すような動作が必要になります。しかし、洋服がアイロンで熱くなっているとこれも難しくなります。洋服についたガムをアイロンで落とすのはけっこう難易度が高いかと思います。
洋服についたガムを溶かすことで落としやすくするのであれば、食用油・クレンジングオイル・アルコールなどを使うほうが確実です。洋服に付着したガムを取るのにアイロンを使うのはおすすめしません。
チョコレート・バター・マヨネーズなどを使う
洋服に付着したガムを取るためにチョコレート・バター・マヨネーズなどを使う方法が紹介されていることもあります。
チョコレート・バター・マヨネーズなどは油分をたくさん含んだ食品です。ガムは油で溶ける性質がありますので、確かに洋服についたガムを取る方法として方向性は間違っていません。
しかし、チョコレート・バター・マヨネーズなどには油分以外の成分も含まれていますから、別の油のシミが残ってしまう危険性が高いです。せっかく洋服からガムを取っても、新たに食品の油のシミが残ってしまっては本末転倒です。
洋服に付着したガムをご自宅で用意できる油で溶かしたいのであれば、サラダ油あたりがよいと思います。前述の通り、クレンジングオイルがあればさらによいです。
アロマオイルを使う
洋服についたガムをアロマオイルで溶かす方法がインターネット上で紹介されていることがあります。しかし、洋服についたガムはアロマオイルでは取れません。
アロマオイルはその名前からたくさん油分を含んでいると誤解されがちです。しかし、そもそもアロマオイル(エッセンシャルオイル)とは、植物の花・葉・果皮・樹皮・根・種子などから抽出したエキスを濃縮したもののこと。アロマオイルの種類にもよりますが、実はそれほど油分を含んでいません。
そのため、洋服に付着したガムにアロマオイルをつけても、ガムはほとんど分解されないのです。洋服に付着したガムを溶かしたいのであれば、食用油・クレンジングオイル・アルコールなどを活用しましょう。
結局、洋服についたガムはどのように取るのがよいのか?
洋服についたガムを取る方法をたくさん紹介してきましたので、ちょっと混乱してしまった方もいらっしゃるかもしれません。洋服についたガムを取る方法をどのような順番で試していけばよいかをまとめておきます。
洋服にガムが付着してしまったら、まずはガムを冷やし固める方法を試してみてください。【方法1.氷・保冷剤などを使う】、【方法2.冷凍庫を使う】、【方法3.コールドスプレーを使う】のいずれでもOKです。洋服にガムが付着したばかりであれば、ガムを冷やし固めるだけでほとんど落とせるはずです。
もし洋服に付着したガムを冷やすだけでは落とせない場合は、ガムを油で溶かす方法を試してみてください。【方法4.食用油を使う】または【方法5.クレンジングオイルを使う】をご参考ください。
ただし、洋服についたガムを落とすのに食用油を使うと、シミが残る危険性があります。洋服に油のシミを絶対に残したくない場合は、クレンジングオイルを使うのがおすすめです。
また、洋服にガムがついてからしばらく時間が経ってしまった場合は、ガムを有機溶剤で溶かす方法を試してみましょう。具体的には【方法6.お酒を使う】、【方法7.消毒用エタノールを使う】、【方法8.ベンジンを使う】、【方法9.除光液を使う】などがあります。これらは洋服に付着したガムがシミのように残ってしまったケースでも効果があります。
ただし、洋服の素材によってはアルコールなどの有機溶剤で変色してしまったりすることがあります。必ず洋服の目立たないところでダメージが出ないかを確認することが大切です。
最後に【方法10.ガム専用クリーナーを使う】もご紹介しました。洋服に付着したガムをできるだけ楽に取りたい方は、ガム専用クリーナーの購入を検討してもよいかもしれません。
最後に
いかがでしたか?洋服についたガムをスッキリ取る方法10選をお伝えしてきました。
洋服についたガムは適切な方法さえ知っていれば、意外と簡単に落とすことができるのでした。洋服にガムがついてしまっても、冷静に対処してみてください。
ただ、どうしても洋服についたガムが取れない場合には、クリーニングに出しましょう。特に非常に大切なお洋服はプロに頼むのが確実です。
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