毎年5月5日は端午の節句です。男の子が生まれて初節句を迎えるご家庭では、「五月人形(兜飾り)は誰が買うもの?」という話題が出るものですね。
「母方の実家が買うのか?」「父方の実家が買うのか?」「それとも自分たちで買うのか?」ということで、トラブルが起きてしまうことも…。ということで、「端午の節句の五月人形(兜飾り)は誰が買うものなのか」についてまとめてみました。
昔は母方の実家が五月人形(兜飾り)を買うものだった!?
端午の節句の五月人形(兜飾り)は誰が買うものなのか?よく言われるのは、「母方の実家が五月人形(兜飾り)を買う」というものです。これは昔の慣習やしきたりの名残です。
昭和前期くらいまでの時代の結婚は、家と家の間で行われるお嫁さんやお婿さんのやりとりでした。お嫁さん・お婿さんは義両親と同居して、農業などの家業に励むのが普通ですし、家族構成も三世代以上の大家族が中心です。そして、ご存知の通り、男性側の家に女性が嫁ぐケースが圧倒的に多かった時代でした。
お嫁さんの両親は、相手の家に遠慮してなかなか娘や孫に会いに行くことができませんでした。でも「自分の娘は旦那とうまくいっているのか?」「自分の娘は姑にいじめられていないか?」「孫は元気なのか?」と気になりますよね。
そこで自分の娘や子に会いに行く理由となったのが、五月人形(兜飾り)などのお祝いの品です。お祝いの品というと何か堅苦しいですが、現代でいうプレゼントです。何らかの行事やお祝いごとのとき、プレゼントを用意すれば、堂々と会いに行くことができますよね。お嫁さんの両親は、お宮参りや初節句など祝い事のたびに、お祝いの品を用意して娘や孫に会いに行っていたのです。
こうした時代背景から、地域によっては「母方の実家が五月人形(兜飾り)を買う」という慣習やしきたりが残っているようです。
現代では五月人形(兜飾り)は誰が買うものなのか?
では現代では端午の節句の五月人形(兜飾り)は誰が買うものなのでしょうか?
現代の結婚では「家と家」というより、「個人と個人」という意識が強くなっています。核家族化も進んで、家族構成も変わっています。そして、何より娘や孫に会いたければいつでも会うことができますよね。
このことを考えると、必ずしも母方の実家が五月人形(兜飾り)を買わなければならないということはないでしょう。上で解説したような慣習やしきたりが完全になくなっている地域も少なくありません。
現代においては、基本的に「五月人形(兜飾り)を誰が買うのか」ということに明確な決まりやルールはないのです。
結局どうしたらいいのか?
慣習やしきたりの異なる地域間の結婚の場合、「端午の節句の五月人形(兜飾り)は誰が買うのか」ということは問題になりがちです。ただそもそも端午の節句は子供のための行事。せっかくのおめでたい初節句ですから、ご両家のご両親が一歩も譲らずにもめてしまうようなことは避けたいですね。
その意味で、地域の慣習やしきたりに固執しすぎないほうがよいと思います。「五月人形(兜飾り)を誰が買うのか」よりも、子供の成長を願ってお祝いをすることのほうが大切だからです。
- 「子供に好きな五月人形(兜飾り)を選ばせて、費用は両家で折半する」
- 「両家からのお祝い金で、夫婦が五月人形(兜飾り)購入する」
- 「五月人形(兜飾り)は父方の実家、鯉のぼりは母方の実家というように分ける」
上手に折り合いをつけているご家庭では、こういった工夫をしているようです。これらを参考にしつつ、ご両家で相談するようにしましょう。
最後に
いかかがでしたか?一昔前は「母方の実家が五月人形(兜飾り)を買う」という慣習・しきたりが強かったようですが、最近ではこうした慣習・しきたりには地域間の差があります。「五月人形(兜飾り)を誰が買うのか」ということに明確な決まりやルールはありません。
ご両家でしっかりと相談をして、おめでたい初節句のお祝いを楽しみましょう。どちらかの家の負担が大きくなりすぎたり、どちらかの家がかわいいお子さん(お孫さん)を独占したりしないようにしてくださいね。
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