シリコン製品のベタベタとした汚れをスッキリ落とす3つの方法とは？

スマートフォンケース、PCのマウス・キーボード、イヤホン、電子機器のコード類、キッチン用品などなど…。現代の生活環境のあらゆるところでシリコン製のものが使われています。

ただシリコン製品は長期間使っていると、どうしても劣化してしまうため、ベタベタとした汚れが発生してしまいます。しかも普通に掃除をしてもなかなか落ちません…。

ではシリコン製品のベタベタとした汚れは我慢するしかないのでしょうか？いいえ、そんなことはありません！ここではシリコン製品のベタベタとした汚れをスッキリ落とす3つの方法をご紹介します。

なぜシリコン製品は時間が経つとベタベタしてくるのか？

そもそもなぜシリコン製品は時間が経つとベタベタしてくるのでしょうか？まずはシリコン製品がだんだんとベタベタしてくる原因をしっかりと理解しておきましょう。

シリコン製品は時間が経つにつれて、だんだんと加水分解を起こします。加水分解とはその名前の通り、水分が加わることで物質が分解される化学変化のこと。日本は高温多湿の環境なので、完全に加水分解を防ぐのは非常に難しいです。

そして、シリコン製品は弾力性などをもたらすためにに薬品（可塑剤）が添加されています。そのため、シリコン製品が加水分解を起こすと、その薬品（可塑剤）がちょっとずつ表面に溶け出してきます。これがシリコン製品の嫌なベタベタとした汚れを引き起こしているのです。

シリコン製品のベタベタとした汚れを落とす3つの方法

実際にやってみるとすぐにわかるのですが、シリコン製品のベタベタとした汚れを落とすには、普通の石鹸や洗剤はあまり効果がありません。ではシリコン製品のベタベタとした汚れを落とすにはどうしたらよいのでしょうか？いくつかの方法をご紹介していきます。

ただいずれもシリコン製品を傷めてしまう可能性があります。まずは目立たないところで試してみてください。あくまで自己責任でお願いします。

方法1．無水エタノールを使う

シリコン製品のベタベタとした汚れを落とすためには、無水エタノールを使うのが最も確実です。ドラッグストアやホームセンターなどでおおよそ1,000円で販売されています。インターネット通販を利用するほうがお値段を抑えられるかもしれません。

無水エタノールはその名前の通り、エタノール含有濃度が99%以上とほとんど水分を含んでいません。そのため、シリコン製品のベタベタを掃除するときに加水分解を起こさせず、ベタベタだけを落とすことができます。

また、無水エタノールは揮発性なので、電子機器などの水に弱いものを掃除するときにも安心です。たとえば、スマートフォンにシリコン製のケースをつけていた場合には、スマートフォンのほうにベタベタとした汚れがついてしまうこともあるでしょう。そんなときでも無水エタノールは問題ありません。

では具体的な手順を解説します。まずはこの無水エタノールを適当な雑巾などに染み込ませしょう。そして、シリコン製品のベタベタが気になるところを何度か拭いてください。そうすれば、すぐにシリコン製品を使い始めたばかりのときの手ざわりに戻ります。

ただし、雑巾は使い捨てられるものを使いましょう。シリコン製品のベタベタとした汚れが雑巾につくと、もう洗濯をしても落ちないからです。また、無水エタノールは引火性の強い薬品です。火気のあるところでは絶対に使わないでください。

無水エタノールはちょっとお値段が高いですが、お掃除など何かと活躍します。ご自宅にない方はぜひ入手しておくとよいかと思います。

方法2．重曹を使う

掃除や料理などで活躍する重曹は、シリコン製品のベタベタとした汚れを落とすときにも役立ちます。もしご自宅に重曹がなかったとしても、スーパーやドラッグストアなどで簡単に手に入ります。

たとえば、ちょっとしたシリコン製品のベタベタを掃除したいのなら、ちょっとの水と重曹をつけて、不要になった歯ブラシなどで磨くとよいです。また、水につけても問題のないものだけに使える方法ですが、お湯に重曹を適量溶いたものに約6～12時間ほど漬けておけば、簡単にシリコン製品のベタベタとした汚れが落ちます。

シリコン製品に重曹を使うと、さらに加水分解を促進します。そのため、今後シリコン製品から溶け出してくる薬品（可塑剤）も落とすことができます。シリコン製品の経年劣化でベタベタしてくることに対する予防にもなるということです。ただし、完全にシリコン製品がベタベタしてくることを防げるわけではありません。

方法3．消しゴムを使う

シリコン製品のベタベタしているところを消しゴムで擦るという方法もあります。シリコン製品のベタベタが消しカスと一緒に落ちていきます。

ほとんどのご家庭に消しゴムはありますから、気軽に試せるのがよいです。ただあまりに頑固なシリコン製品のベタベタをとるのは非常に大変ですし、複雑な形状のものには使えないのも弱点です。

そもそもシリコン製品をベタベタしないように予防できないのか？

そもそもシリコン製品をベタベタしないようにすることはできないのでしょうか？前述した通り、シリコン製品がベタベタしてくるのは経年劣化により加水分解を起こすからです。日本は高温多湿の環境なので、シリコン製品の加水分解を完全に防ぐことはできません。どれだけ気を遣っていても、だいたいシリコン製品は約3～5年で経年劣化による加水分解を起こします。

ただシリコン製品の経年劣化をそれなりに遅らせることはできます。シリコン製品をジメジメとしたところに保管してしまうと、加水分解を起こしやすくなってしまいます。シリコン製品は風通しのよいところに保管するようにしましょう。

最後に

いかがでしたか？シリコン製品のベタベタとした汚れをスッキリ落とす3つの方法をお伝えしてきました。ただシリコン製品がベタベタとしてくるのは経年劣化している証拠です。あまりにシリコン製品が変形している場合などには、思い切って新しいものに交換するのも大事かもしれません。