火傷(やけど)は日常的によくあるケガですよね。料理をしているときなどにうっかり火傷をしてしまったことのある方も、たくさんいらっしゃるかと思います。
火傷の治療では基本的に安静にしていることが大切です。では身体に火傷があるときにお風呂に入ってもよいのでしょうか?
そもそも火傷とは?
まずは火傷とはどんなケガなのかを理解しておきましょう。
そもそも火傷とは、お湯・蒸気・火炎などの高熱によって生じる皮膚の損傷のことです。日常的に起きやすいケガで、毎年日本人の3人に1人が経験しているというデータもあります。
人間の皮膚はおおよそ45℃以上のものに一定時間以上接していると火傷を引き起こします。「外部からの細菌やウイルスなどの異物の侵入を防ぐ」「体温を一定に保つ」「身体の水分を保持する」などなど…。わたしたちの皮膚にはたくさんの機能がありますが、火傷を負うとこの皮膚の機能が失われてしまうことが問題です。
火傷にもさまざまな損傷レベルがありますが、日常生活で起きるような火傷の場合には、発赤(皮膚が赤くなる)・腫脹(皮膚が腫れる)・水疱(水ぶくれができる)・痛み(ヒリヒリ・ジンジンする)などの症状が出ます。一方で皮膚が焦げつくほどの火傷の場合には、完全に細胞が死滅するため、感覚が失われます。
なお、「火傷(やけど)」は単なる俗称で、「やけたところ」→「やけどころ」→「やけど」に由来しています。正確な医学用語では「熱傷(ねっしょう)」と呼ばれます。
身体に火傷があるときにお風呂に入ってもよいの?
実は日常生活で起きるような火傷の場合には、基本的にお風呂に入ってもよいです。火傷がお風呂で悪化することはありません。
むしろ、火傷の患部をお風呂などでこまめに清潔にしてあげることは大切です。というのも、火傷の患部を汚れたままにしていると化膿してしまう危険性があるからです。
ただやはりお風呂に入ると火傷の患部がヒリヒリ・ジンジンと痛むかと思います。火傷が完治するまではしばらく我慢しましょう。
なお、火傷を病院で診察してもらった場合には、お医者さんの指示に従ってください。
身体に火傷があるときの正しい入浴方法とは?
日常生活で起きるような火傷の場合にはお風呂に入ってもよいのですが、いくつか注意してほしいことがあります。ここでは身体に火傷があるときの正しい入浴方法をご紹介します。
まずお風呂に入るときには火傷の患部に負担をかけないように注意が必要です。お風呂の温度は38~40℃くらいにしておきましょう。あまり長湯をしてもいけません。火傷の痛みが強い場合などには、湯船には浸からずにシャワーだけにしておいたほうがよいでしょう。
お風呂に入る前に火傷の患部を食用ラップで覆うと、火傷の患部への刺激を軽減することができます。子供が火傷の患部を痛がる場合などには、入浴前に火傷の患部にラップを巻いてあげるとよいかもしれません。
また、火傷の治癒が遅くなってしまうので、火傷の患部をゴシゴシと洗るのは避けてください。特に水疱(水ぶくれ)は破いてはいけません。火傷の患部はシャワーで洗い流すだけで十分です。
最後にお風呂から出た後に身体を拭くときにも、火傷の患部をタオルでゴシゴシとこすらないようにしましょう。火傷の患部の周囲の水気をタオルでとるくらいにしておきます。
最後に
いかがでしたか?身体に火傷があるときにお風呂に入ってもよいのかについてお伝えしてきました。日常生活で起きるような火傷の場合には、基本的にお風呂に入っても問題はありませんでした。火傷の治癒を早めるためには患部を清潔に保つようにしてあげましょう。
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