PCのマウス、TVのリモコン、ゲームのコントローラー、スマートフォンケース、家電製品などなど…。わたしたちの生活のあらゆるところでラバーコーティング(ゴム塗装)が活用されています。
ただラバーコーティングはどうしても時間の経過とともに劣化してしまうため、ベタベタとした汚れが発生してしまいます。ではラバーコーティングの劣化によるベタベタとした汚れは我慢するしかないのでしょうか?そんなことはありません!ここではラバーコーティングの劣化によるベタベタ汚れを完全に落とす方法をご紹介します。
目次
なぜラバーコーティングは長時間経過するとベタベタするのか?
そもそもなぜラバーコーティングは長時間経過するとベタベタするのでしょうか?まずはラバーコーティングがだんだんとベタベタしてくる原因をしっかりと理解しておきましょう。
ラバーコーティングはちょっとずつ時間が経つにつれて加水分解を起こします。加水分解とはその名前の通り、水分が加わることで物質が分解される化学変化のこと。日本は高温多湿の環境なので、なかなか完全に加水分解を防ぐことはできません。
そして、ラバーコーティングには弾力性などをもたらすために薬品(可塑剤)が添加されています。そのため、ラバーコーティングが加水分解を起こすと、その薬品(可塑剤)がちょっとずつ表面に溶け出してきます。これがラバーコーティングの嫌なベタベタ汚れを引き起こしているのです。
ラバーコーティングの劣化によるベタベタを完全に落とす3つの方法とは?
ラバーコーティングの劣化によるベタベタとした汚れを落とすには、石鹸や洗剤はほとんど効果がありません。ではラバーコーティングの劣化によるベタベタとした汚れを落とすにはどうしたらよいのでしょうか?いくつかの方法をご紹介していきます。
ただいずれも製品を傷めてしまう可能性があります。まずはあまり目立たないところで試してみてください。あくまで自己責任でお願いします。
方法1.無水エタノールを使う
ラバーコーティングの劣化によるベタベタを落とす最も確実なアイテムは、無水エタノールです。ドラッグストアなどで約1,500円ほどで販売されています。インターネット通販ではもうちょっとだけお値段を抑えられるかもしれません。
無水エタノールはその名前の通り、エタノール含有濃度が99%以上の液体で、ほとんど水分を含んでいません。そのため、ラバーコーティングに加水分解を起こさせず、ベタベタとした汚れだけを落とすことができます。また、電化製品など水分に弱いものに使えます。
まずはこの無水エタノールを適当な雑巾などに染み込ませましょう。そして、ラバーコーティングのベタベタが気になるところを何度か拭くだけです。そうすれば、すぐにサラサラとした手ざわりになります。
ただラバーコーティングの劣化によるベタベタが雑巾などにつくと、もちろん洗濯では落ちません。雑巾は使い捨てられるものにしましょう。
また、ちょっとしたラバーコーティングのベタベタくらいであれば、エタノールを含んだウェットティッシュでも落とせます。ただ頑固なラバーコーティングののベタベタ汚れを落とすには、やはり無水エタノールがよいでしょう。
無水エタノールはちょっとお値段が高いですが、今後もお掃除など何かと活躍します。ご自宅にない方はぜひ入手しておくとよいかと思います。
方法2.重曹を使う
掃除や料理などで活躍する重曹は、ラバーコーティングの劣化によるベタベタとした汚れを落とすときにも役立ちます。
たとえば、ちょっとしたラバーコーティングのベタベタを落としたいなら、ちょっとの水と重曹をつけて、不要になった歯ブラシなどで磨くとよいでしょう。また、水につけても問題ないものだけに使える方法ですが、お湯に重曹を適量溶いたものに約半日ほど漬けておけば、簡単にラバーコーティングのベタベタが落ちます。
ラバーコーティングに重曹を使うと、さらに加水分解を促進するので、今後ラバーコーティングから溶け出してくる薬品(可塑剤)も落とすことができます。そのため、ラバーコーティングが劣化によりベタベタしてこないための予防にもなります。ただ完全にラバーコーティングがベタベタすることを完全に防げるわけではありません。
方法3.消しゴムを使う
ラバーコーティングを施した製品のベタベタしているところを消しゴムで擦るという方法もあります。消しカスと一緒にラバーコーティングの劣化によるベタベタ汚れが落ちてきます。
たいていのご家庭に消しゴムはありますから、気軽に試せるのがよいです。ただあまりに頑固なラバーコーティングの劣化によるベタベタ汚れを落とすのは大変ですし、複雑な形状のものには使えないのも弱点です。
そもそもラバーコーティングを劣化させないためには?
そもそもラバーコーティングを施した製品をベタベタしないようにすることはできないのでしょうか?
前述した通り、ラバーコーティングがベタベタしてくるのは経年劣化により加水分解を起こすからです。日本は高温多湿の環境ですから、ラバーコーティングの加水分解を完全に防ぐことはできません。どれだけ気を遣っていても、だいたいラバーコーティングは約3~5年で経年劣化による加水分解を起こすようです。
ただラバーコーティングの経年劣化をそれなりに遅らせることはできます。ラバーコーティングを施した製品をジメジメとしたところに保管してしまうと、余計に加水分解を起こしやすくなってしまいます。ラバーコーティング施した製品は風通しのよいところに保管するようにしましょう。
最後に
いかがでしたか?ラバーコーティングの劣化によるベタベタを完全に落とす方法をお伝えしてきました。ただラバーコーティングがベタベタとしてくるのは経年劣化している証拠です。あまりにラバーコーティングが変形している場合などには、思い切って新しいものに交換するのも大事かもしれません。
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